現在は「ヘッジなし」がいい

現在は「ヘッジなし」がいい
〜「あり・なし」では利益が大違い〜

長期投資で資産を最大化したいなら、「為替ヘッジなし」が正解です。現在の金利環境では、ヘッジコストが資産を食いつぶしていく可能性が高いからです。今日はこの話を深堀りしましょう。

新NISAなどで海外物の金ETFや米国株(S&P500など)を買う際、為替ヘッジの有無で迷う方が多いです。ヘッジありには「円高になっても損をしない」という安心感があります。 しかし、その安心感の裏には、構造的な不利が存在しているのです。

日々のコストは積み重なると馬鹿にならない

ヘッジにはコストがかかります。日米の金利差が大きく存在する限り「ヘッジあり」を選ぶことは、毎日高いコストを払い続けていることを覚えておいてください。

ヘッジ・コストだけで年利5%近くに達することは珍しくありません。実際、2024年の日米のヘッジ・コストは5%ほどでした。

なお、ヘッジ・コストとは外国為替との金利差のことを指します。ただ、今回は「安心を買える手数料」だと考えてください。この手数料の有無が、為替ヘッジ「あり・なし」の差です。

図表1に最近のヘッジ有無のパフォーマンスを記しました。S&P500を2024年1月に購入し、現在まで保有している場合です。100万円の投資額に対して、利益差が30万円になっています。

理由のひとつは、この期間において、円安が進行したことです。142円が156円にまで下がっています。

もうひとつの理由がヘッジ・コストです。1年間で5%のコストがかかっているとすると、図表1に示した2年間では約10万円に達します。

長期ではどのようになっているのか。図表2にヘッジあり・なしを1986年から保有した場合のパフォーマンスを示しました。ヘッジなしが2700万円の利益に対して、ヘッジありが400万円の利益です。

円高局面では有利

このように見ていると、「ヘッジありは全く意味がないのか?」と思ってしまいますが、それはそれで、いいこともあるのです。

図表3ではその点を解説しています。リーマンショック前後(2007年〜)の、急激な円高局面のデータです。 「ヘッジなし」が円高の影響で大きく資産を減らす中、「ヘッジあり」は傷を浅く抑えています。 

こうしたメリットはあるので、一概に「ヘッジありはダメ投資」とは言い切ません。

一般的には、投資において「二兎(にと)を追う」のは難しいと考えてください。金の上昇に賭けるのはいいし、円相場に賭けるのは意味がありますが、両方を同時に行なうのは難しいという意味です。それぞれのピークの山谷が異なるからです。

そしした観点からも、ヘッジなしが投資に適格であると考えています。

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