大失業時代が近い
〜コロナ禍を下回る就業〜
米国の雇用環境は、コロナショック時よりもすでに深刻な局面に突入していま。今日はこの話を深堀りします。

図表1です。 ニューヨーク連銀が調査した「失業した場合、3ヶ月以内に再就職できる確率」の推移を示したものです。
赤線(コロナ期の水準)を確実に割り込んでいます。
2020年、世界経済が停止したコロナショックの際でも、この指標は45%近辺で持ちこたえていました。しかし現在は、そのコロナ禍の最低値をも下回っています。
当時、失業率は14%にまで上昇しました。現在は4.5%にとどまっています。失業率からみれば、雇用はそこまで悪化していません。失業率データは楽観的である一方、3か月以内の就業データはかなり悲観的です。
この中間に存在するデータもあります。それが図表2です。

これはカンファレンス・ボード(全米産業審議会)が発表している消費者信頼感指数(CCI)における「雇用への意識調査」です。
オレンジ色の線(求人が豊富と感じる)の急落ぶりを見てください。2021年から2022年にかけてのピーク時は55%を超えていましたが、現在は30%を割り込み、右肩下がりで落ち続けています。
同時に、青色の線(職を得るのが困難と感じる)はじわりと上昇し、20%を超えようとしています。
この2つの線が交差しようとしている現状は、過去の歴史において「景気後退」入りの直前に必ず見られた典型的なパターンです。
これらを総合して考えると、失業率悪化の方向は間違いないようです。株価は失業率に逆相関(失業率が上がると株価が下がること)がありますから、今後NY株価の下落が顕著になっていくでしょう。悪化が顕著になるには、数か月単位の日数がかかるものと考えます。
失業問題は単なる景気の波だけでなく、より根深い問題が関係しています。AI(人工知能)の成果が出始めているためです。そのため、人件費削減につながっているという見方ができます。